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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科5巻2号

1977年02月発行

文献概要

総説

特発性脳内血腫—小血管奇形に関連して

著者: 斎藤義一1

所属機関: 1鳥取大学脳神経外科

ページ範囲:P.103 - P.112

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Ⅰ.緒 言
 脳内血腫の原因は多数あげられるが,外傷を除くと高血圧性が最も多く1,16,20),50%あるいはそれ以上で,動脈瘤,動静脈瘤がこれに次ぎ,主要な手術対象となる.一方,血腫原因不明例は特発性脳内血腫と総称されるが,その呼称は諸家により用語内容を異にし,広義には外傷以外を包含し,狭義には全くの原因不明例を意味し,中間的には外傷,動(静)脈瘤を除くなどの注釈もつけられる.近年原因不明脳出血例にしばしば微細な血管奇形small angiomatous malformation(SAMと略す)のあることが知られ,SAMあるいはこれを仮定した原因不明例も含めて,狭義の特発性脳内血腫を報ずる研究者が本邦においても増えている26-30)
 歴史的にはHawthorne7)(1922)が小児,若年者の特発性脳内血腫を報じ,Craigら4)の報告もあるが,SAMによる出血,血腫に明確な概念を与えたのは,Margolisら12)といわれ,その特徴をつぎのように述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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