文献詳細
文献概要
手術手技
側頭骨内顔面神経減荷術
著者: 柳原尚明1
所属機関: 1愛媛大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.113 - P.120
文献購入ページに移動はじめに
顔面神経は人体末梢神経のうちで,最も長く骨管内を貫通する神経であるため外・内因性の圧迫(extrinsic and intrinsic compression)を蒙りやすく,麻痺の頻度の最も高い神経である.顔面神経は内耳道底より側頭骨内の顔面神経管(facialcanal, fallopian canal)に入り,内耳,中耳などの重要な器官と接して走り,茎乳突孔(stylomastoid foramen)より側頭骨外に出る,手術顕微鏡を使用できなかった時代には,聴力や平衡機能を障害することなく顔面神経管を開放できる範囲はそのごく一部に限られていたが,マイクロサージャリーの発達により,顔面神経管の全域にわたって,後遺障害なく,これを開放し,神経修復を行うことが可能となり,手術の適応範囲も拡大されて来たので,その手技と手術の適応,意義などについて解説したい.
顔面神経は人体末梢神経のうちで,最も長く骨管内を貫通する神経であるため外・内因性の圧迫(extrinsic and intrinsic compression)を蒙りやすく,麻痺の頻度の最も高い神経である.顔面神経は内耳道底より側頭骨内の顔面神経管(facialcanal, fallopian canal)に入り,内耳,中耳などの重要な器官と接して走り,茎乳突孔(stylomastoid foramen)より側頭骨外に出る,手術顕微鏡を使用できなかった時代には,聴力や平衡機能を障害することなく顔面神経管を開放できる範囲はそのごく一部に限られていたが,マイクロサージャリーの発達により,顔面神経管の全域にわたって,後遺障害なく,これを開放し,神経修復を行うことが可能となり,手術の適応範囲も拡大されて来たので,その手技と手術の適応,意義などについて解説したい.
掲載誌情報