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研究
抗生物質の髄膜内移行に関する臨床的研究(第2報)—Sodium Cephalothin-Mannitol併用による静脈内投与について
著者: 滝本昇1 渡部優1 金城孝1 堀正治1 黒田良太郎1 最上平太郎1 奥謙2 長谷川洋2 森信太郎3 魚住徹3
所属機関: 1大阪大学脳神経外科 2関西労災病院脳神経外科 3広島大学脳神経外科
ページ範囲:P.137 - P.143
文献購入ページに移動脳神経外科手術後の頭蓋内感染症は,脳浮腫の増悪,脳循環の障害をも引き起こす重篤な合併症である.この予防を目的として,今日,比較的大量の抗生物質の投与が行われており,また諸種抗生物質の髄液内移行に関しても多数の研究がなされ報告されている5-21).
正常な髄液動態下で,Chloramphenicol,Tetracycline以外の日常汎用されている大多数の抗生物質は,血液—髄液,(血液—脳)関門のためにその髄液内移行が強く制限されるという8,18)(Table 1)このため手術後髄膜炎予防のための抗生物質投与には,まだ問題点が存在している.
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