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症例
脳血管写上Extravasationを呈した外傷性小児硬膜外血腫の1治験例
著者: 大関潤一1 小穴勝麿1 小林東洋1 川田洋一郎1 金谷春之1
所属機関: 1岩手医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.273 - P.278
文献購入ページに移動幼小児においては頭蓋骨は薄く弾力性に富み,骨縫合の融合が不完全であり,硬膜と頭蓋骨内板とは強く癒着している,さらに硬膜血管溝が未発達であるため,骨折による硬膜動脈の損傷が少ないなどの解剖学的特異性のために急性硬膜外血腫は大入に比べて発生しにくい2,18).また成人の硬膜外血腫にextravasationを認める頻度は20-30%といわれているが5,10),幼小児ではきわめて珍しい.
最近私どもは交通事故後に発生し,脳血管写上extravasationを示した小児急性硬膜外血腫例で,血腫別除により救命しえた1例を経験したので,小児のextravasationおよび救命例における時間的因子などについて文献的考察を加え報告する.
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