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研究
脳動脈瘤と内分泌障害(第1報)—内分泌障害の諸型および直接圧迫による影響の検討
著者: 真田祥一1 神尾正己1 冨松愈1 宇都宮隆一1 中村紀夫1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.519 - P.526
文献購入ページに移動近年,脳動脈瘤の診断ならびに手術件数が増加するに従って,その好発部位がトルコ鞍をとり囲む脳底動脈輪であることもあって,間脳下垂体系に及ぼす影響が考慮の対象となってきた.一方最近の内分泌学の進歩は,臨床症状として内分泌異常が表面に出現する以前の,軽度の内分泌機能変化を測定可能とした.こうしたことから我々は従来より脳動脈瘤患者に対して,必要に応じて種種の内分泌機能検査を行い,間脳下垂体系の変化を把握しようと心掛けてきた.
脳動脈瘤患者における間脳下垂体障害の発生は,多くのことなった機序がからみ合って出現していると考えられる.そこで今回は自験例のうち,発生機序に差異を認めうる4症例を報告し,加えて従来下垂体腫瘍に類示した脳動脈瘤として報告されている,間脳下垂体を直接圧迫することにより内分泌症状を呈した症例につき文献をもとに検討を加えた.
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