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研究
視床出血—そのC.T.所見と治療
著者: 神野哲夫1 片田和広1 香川泰生1 シャーM.1 佐野公俊1 藤本和男1 戸田孝1
所属機関: 1名古屋保健衛生大学脳神経外科
ページ範囲:P.541 - P.548
文献購入ページに移動高血圧性脳内出血のうち被殻出血の手術適応およびその術式については学会でもかなり以前より議論され,その考え方も現在では既に定説となっている感が深い.しかるに視床出血のそれについてはいまだ議論の余地が多い.視床出血の診断,血腫進展方式,あるいはそれに付随する病態の把握はいまだ十分ではないようである.その理由として脳血管撮影ではその詳細を知りがたいこともあろう.
本論文では,著者らが昭和50年11月より使用しえたC.T.(Computed Tomography HITACHI C-T.-H250)による視床出血の診断,血腫の進展形式およびその臨床症状について要約し,C.T.のこの面における有用性と手術々式の選択について検討し,少し考察を加えたい.
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