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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科5巻6号

1977年06月発行

文献概要

症例

非開放性頸部外傷による総頸動脈および椎骨動脈閉塞症の1例

著者: 中尾哲14 佐藤慎一1 伴貞彦1 犬塚楢夫1 山本豊城1 尾形誠宏1 平島尚武2 千種弘章2 龍野嘉紹3

所属機関: 1神戸市立中央市民病院脳神経外科 2神戸市立中央市民病院胸部外科 3神戸大学法医学教室 4京都大学脳神経外科

ページ範囲:P.627 - P.632

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Ⅰ.はじめに
 頭・頸部外傷によりひきおこされる血管性病変には,a)Pseudoaneurysm,b)Arteriovenous fistula,c)Thrombosisの3種類があることはよく知られている.このうち,頸動脈・椎骨動脈血栓症は,開放性外傷によって血管が直接損傷された時ばかりでなく,非開放性外傷の場合にも生じうる.むしろ臨床上興味があるのは,非開放性頭部・頸部外傷により血栓形成をみる場合である.
 われわれは,非開放性頸部外傷の結果,総頸動脈と椎骨動脈が血栓形成によって同時に閉塞した,きわめて稀な症例を経験したので報告し,あわせて文献的考察を行う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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