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症例
脊柱管の内外にわたる胸部動静脈奇形の1例—その手術的治療に関する考察
著者: 小林栄喜1 粟博志1 朝倉哲彦1 井手節雄2 牧野孝昭3 伊東隆碩3
所属機関: 1鹿児島大学脳神経外科 2鹿児島大学小児科 3鹿児島大学放射線科
ページ範囲:P.647 - P.653
文献購入ページに移動近年,Di Chiroら(1967)3)によって開発されたselective spinal cord angiographyは,その技術的進歩により脊髄動静脈奇形spinal Cord arteriovenous malformation(以下spinal AVMと略記する)の正確な診断を可能にした.これによりspinal AVMの発見率は著しく向上し,またmicroscopic neurosurgeryの導入15)と相俟って,令摘出術も少なからぬ症例に行いうるようになった5,20,24).
しかるに,spinal AVMの中には神経脱落症状の代償なしには全摘の困難な一群が存在し,かかる症例に対しては,諸家によって.種々の治療方法が試みられてきている.
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