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症例
5-Fluorocytosine(5-FC)の併用による黒カビ脳膿瘍の外科的治療
著者: 森山忠良1 安永暁生1 小野博久1 森和夫1 松本慶蔵2 宇塚良夫2
所属機関: 1長崎大学脳神経外科 2長崎大学熱帯医学研究所臨床部門内科
ページ範囲:P.685 - P.690
文献購入ページに移動近年抗生物質の大量投与に伴い,更には副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤の使用なども関係し,真菌による中枢神経系感染症が増加しており,またいったん発症するとその治療はきわめて困難である.最近我々は非常に稀であるとされている黒色分芽菌(黒カビ)による多発性脳膿瘍の1症例を経験し,開頭術により病変部の摘出後,新しい抗真菌剤である5-Fluorocytosine(5-FC)による治療を行い,経口投与後の血中および髄液内濃度を経時的に測定したので,症例を報告し,真菌性脳膿瘍の治療に関して老察を加える.
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