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症例
Wallenberg症候群を呈した椎骨動脈瘤の1例
著者: 長木淳一郎1 山口武典1 上田一雄1 尾前照雄1 山下正文2 北村勝俊2
所属機関: 1九州大学第2内科 2九州大学脳神経外科
ページ範囲:P.785 - P.789
文献購入ページに移動椎骨脳底動脈領域の動脈領瘤は頭蓋内動脈瘤の5%前後を占めるとされており10,14),くも膜下出血で発症する場合と,後頭蓋窩腫瘍の症状をもって発症する場合がある.しかし近年椎骨動脈撮影の普及に伴って,この部の動脈瘤が発見される機会が増加している.
一方,Wallenberg症候群は,比較的高齢者に多く,閉塞性血管性障害によるものが大部分である.我々は,20歳の男性に1血管性障害と考えられる様式で発症し,椎骨動脈撮影により右椎骨動脈瘤が発見された同症候群の不全型を経験したので,その症例を呈示し本例における同症候群の発症機転について考察を加える.
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