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研究
"いわゆる正常圧水頭症"に対して髄腔内灌流法を利用した検査法について
著者: 山崎駿1 平山昭彦1 江原一雅1 佐藤倫子1 佐藤博美1 苧坂邦彦1 松本悟1
所属機関: 1神戸大学脳神経外科
ページ範囲:P.823 - P.831
文献購入ページに移動脳脊髄液の循環動態,特に脳脊髄液の産生率と吸収率をクリアランスの原理を応用して定量化しようと試みたのは1962年Pappenheimerら22)の山羊における脳室灌流法の実験である.1963年Bering and Sato3)は正常犬および水頭症犬にこの実験方法を用いて,その病態を追求した.一方,1966年Rubinら23,24)は臨床的にはじめて抗癌剤の髄腔内灌流による投与と併用してアイソトープをtracerとして脳脊髄液の動態を調べている.
1965年Adamsら1)によって提唱された"正常圧水頭症"は,その病態を主に脳脊髄液の吸収能の障害という面から捕えられているが20),いまだ,脳脊髄液の循環動態金てが明確化されたとはいえない27).そこで"いわゆる正常圧水頭症"の症例に対して,髄腔内灌流法を利用した検査法の臨床的応用を試みたので,その方法および結果を述べ,若干の考察を加えた.
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