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文献概要
症例
神経線維腫症を合併したSpontaneous Extracranial Vertebral A.V.M.
著者: 川崎嶺夫1 三浦直久1 小林直紀2 加川瑞夫1 喜多村孝一1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科 2東京女子医科大学脳神経センター神経放射線科
ページ範囲:P.877 - P.882
文献購入ページに移動Spontaneous extracranial vertebral arteriovenous malformation(Newton5))(以下S.E.V.-A.V.M.と略す)は,稀な疾患である.1950年Norman9)が乳児の本症を報告して以来,文献的に23例の報告を見るにすぎず,本邦ではいまだ報告をみない.またneurofibromatosisにmesodermalな発生奇形であるS.E.V.-A.V.M.の合併した報告は見当らない.著者らは,多発性胸椎髄膜瘤を伴うneurofibromatosisに,椎骨動脈を主な導入動脈とする頸部動静脈奇形を合併したきわめて稀な症例を経験した.本稿では,この症例を中心に,当疾患に文献的考察を加え,その成因および病態に若干の検討を加えて報告する.
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