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研究
脳血管同時3相厚層断層撮影法—第2報 円軌道移動方式による臨床応用
著者: 乙供通則1
所属機関: 1弘前大学脳神経外科
ページ範囲:P.947 - P.954
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
頭蓋内占拠性病変に対しては,血管が豊富で腫瘍陰影としてあらわれる場合を除けば,主要血管の偏位などから,間接的に病変の存在,位置,拡がりを知ることが多く,脳内血腫,嚢腫性腫瘍などを透亮像として捉えることはむずかしい.脳内血腫の場合,従来は脳シンチグラフィーによりその拡がりを知りえた.そしてまた近年はComputed tomographyの出現により,その病巣の把握は一層容易かつ確実となった.しかし,いずれの検査法でも血管(特に手術に際して重要な流出入血管)との関係を同時には示しえない.
著者はこの目的に適うよう脳血管撮影の装置と手技の工夫を試み,基礎実験を行い,その可能性を示しすでに報告した16).今回は臨床に応用し,脳血管と同時に血腫を透亮像として描出しえたので,その結果につき検討する.
頭蓋内占拠性病変に対しては,血管が豊富で腫瘍陰影としてあらわれる場合を除けば,主要血管の偏位などから,間接的に病変の存在,位置,拡がりを知ることが多く,脳内血腫,嚢腫性腫瘍などを透亮像として捉えることはむずかしい.脳内血腫の場合,従来は脳シンチグラフィーによりその拡がりを知りえた.そしてまた近年はComputed tomographyの出現により,その病巣の把握は一層容易かつ確実となった.しかし,いずれの検査法でも血管(特に手術に際して重要な流出入血管)との関係を同時には示しえない.
著者はこの目的に適うよう脳血管撮影の装置と手技の工夫を試み,基礎実験を行い,その可能性を示しすでに報告した16).今回は臨床に応用し,脳血管と同時に血腫を透亮像として描出しえたので,その結果につき検討する.
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