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研究
小児第4脳室腫瘍の遠隔成績
著者: 森照明1 高久晃1 峯浦一喜1 堀重昭1 鈴木二郎1
所属機関: 1東北大学脳疾患研究施設脳神経外科
ページ範囲:P.965 - P.972
文献購入ページに移動小児においては天幕上の腫瘍に比し天幕下の後頭蓋窩腫瘍が多く,小児脳腫瘍の50-77%を占めている1,19).しかも小児の後頭蓋窩腫瘍ではその半数をcerebellar astrocytomaとmedulloblastomaが占め6,16,18,24),extracerebellarのtumorは少なく,その多くが第4脳室に関連した腫瘍または脳橋などの脳幹部のgliomaである.これらの腫瘍の中でpontine gliomaはその局在上,手術以外の補助療法に頼らざるを得ず予後もあまり期待できない.しかし小脳半球のastrocytomaは手術のみによってもある程度の遠隔を期待しうるものである.一方第4脳室に発生する腫瘍となると手術は困難ではあるが,必ずしも不可能な症例ばかりでなく,またradiationなどの補助療法でもある程度の効果を期待できる場合も多いので,その治療法の取捨選択にはなお多くの問題がある.しかしなお満足すべき治療成績は得られてはいない.そこで今回はこれら小児第4脳室腫瘍の自験例の遠隔調査を行い,特に年齢,病悩期間,脳室底浸潤の有無組織像,手術方法,放射線療法などとの関係について検討を加えたので報告する.
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