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特集 Precision Medicine—個別化医療を目指した遺伝子診断と新治療の知見 Ⅰ悪性脳腫瘍
がんゲノムプロファイリング検査と膠芽腫の遺伝子異常
著者: 成田善孝1
所属機関: 1国立がん研究センター中央病院脳脊髄腫瘍科
ページ範囲:P.19 - P.28
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・がんゲノムプロファイリング検査は,腫瘍組織の遺伝子変異・増幅・欠失・融合遺伝子発現などを次世代シークエンサーで網羅的に解析し,腫瘍特異的なドライバー遺伝子をみつけるために行われる.
・がんゲノムプロファイリング検査は,悪性脳腫瘍患者を対象に保険適用となっているが,臨床試験参加の条件を考慮すると,performance status(PS)の良好な患者に限られる.
・エキスパートパネルの結果,悪性脳腫瘍に対して,治験や患者申出療養制度による新規治療薬を投与できる機会が広がる.
・膠芽腫に対してはBRAF阻害薬やFGFR阻害薬が期待されている.
・がんゲノムプロファイリング検査は,腫瘍組織の遺伝子変異・増幅・欠失・融合遺伝子発現などを次世代シークエンサーで網羅的に解析し,腫瘍特異的なドライバー遺伝子をみつけるために行われる.
・がんゲノムプロファイリング検査は,悪性脳腫瘍患者を対象に保険適用となっているが,臨床試験参加の条件を考慮すると,performance status(PS)の良好な患者に限られる.
・エキスパートパネルの結果,悪性脳腫瘍に対して,治験や患者申出療養制度による新規治療薬を投与できる機会が広がる.
・膠芽腫に対してはBRAF阻害薬やFGFR阻害薬が期待されている.
参考文献
1)日本臨床腫瘍学会,日本癌治療学会,日本癌学会:次世代シークエンサー等を用いた遺伝子パネル検査に基づくがん診療ガイダンス.第2.1版.2020
2)Papusha L, et al:The experience of successful treatment of ETV6-NTRK3-positive infant glioblastoma with entrectinib. Neurooncol Adv 3:vdab022, 2021
3)Fontanilles M, et al:Cell-free DNA and circulating TERT promoter mutation for disease monitoring in newly-diagnosed glioblastoma. Acta Neuropathol Commun 8:179, 2020
4)希少がん医療・支援のあり方に関する検討会:希少がん医療・支援のあり方に関する検討会 報告書.2015 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou_355962.html(2021年12月1日アクセス)
5)成田善孝:脳腫瘍の分類と疫学.日臨79巻増刊号 1:187-193, 2021
6)Tamaki T, et al:The burden of rare cancer in Japan:application of the RARECARE definition. Cancer Epidemiol 38:490-495, 2014
7)国立研究開発法人国立がん研究センター:MASTER KEYプロジェクト. https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/masterkeyproject/index.html(2021年12月1日アクセス)
8)Okuma HS, et al:MASTER KEY Project:Powering clinical development for rare cancers through a platform trial. Clin Pharmacol Ther 108:596-605, 2020
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