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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科50巻4号

2022年07月発行

文献概要

特集 STA-MCAバイパス術—日本が世界に誇る技を学ぶ Ⅳ各病院におけるSTA-MCAバイパス術の工夫 Short Topics

三之町病院におけるSTA-MCAバイパス術の工夫—Doppler血流計の原理の理解とその有効利用の工夫の再考

著者: 小澤常徳1 倉部聡1

所属機関: 1社会医療法人嵐陽会三之町病院脳神経外科

ページ範囲:P.868 - P.869

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1.はじめに
 浅側頭動脈(superficial temporal artery:STA)-中大脳動脈(middle cerebral artery:MCA)バイパス術の術中の血流評価方法はindocianin green(ICG)が標準的となっている.Micro-Doppler血流計(以下,Doppler)も用いられるが,補助的に使われることが多い1).しかし,Dopplerは簡便で無侵襲かつリアルタイムの反復評価が可能で,その原理を理解して用いることで,単なる血流音の確認だけでなく,血流動態の定量的評価が可能となる.Dopplerは,① recipient選択,② 吻合確認,③ 吻合後の血流評価などで使用されるが,それぞれにおけるわれわれの工夫について紹介する.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2025年8月まで)。

参考文献

1)島橋孝一,他:STA-MCAバイパス術を安全に施行するための各種モダリティの使い方.脳卒中の外科 47:12-16, 2019
2)森澤華子,他:マイクロドプラーを用いたもやもや病におけるSTA-MCAバイパス術の評価.Neurosonology 22:17-21, 2009
3)荒木芳生,他:もやもや病に対する直接血行再建術前後における吻合血管の血流方向・速度測定の有用性.脳卒中の外科 39:175-181, 2011
4)小澤常徳,他:EC-IC bypass術後の血行評価—Microvascular Dopplerを用いたdonor STAの経皮的血流評価法.脳卒中の外科 31:355-360, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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