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特集 感染症—脳神経外科医のためのエッセンス Ⅲ脳神経外科と感染症—特殊な病態とトピックス
—▼コラム—SSI予防を念頭に置いた脳神経外科手術の心構え
著者: 安原隆雄1 伊達勲1
所属機関: 1岡山大学学術研究院医歯薬学域脳神経外科
ページ範囲:P.1095 - P.1098
文献購入ページに移動脳神経外科手術は,開頭術,穿頭術,脊椎脊髄手術,経鼻内視鏡手術,水頭症手術,小児脳神経外科手術,その他,さまざまな術式を含んでおり,手術部位感染(surgical site infection:SSI)がわずかである血管内治療を除くと,SSIを完全に制御することはできない.SSIの発生リスクは,清潔度が異なるため術式によって異なるが,低栄養や糖尿病に代表される患者要因,出血量や手術手技に代表される手術要因により大きく影響される.
本特集は,「Ⅰ 中枢神経における感染性疾患」と「Ⅱ 脳神経外科領域におけるSSIとその予防・対策」,そして,「Ⅲ 脳神経外科と感染症—特殊な病態とトピックス」という3つの章から成っている.Ⅱ章では,術式ごとの予防・対策が経験豊富な術者からさまざまな観点で示されている.本コラムでは,25年目の脳神経外科医である筆頭著者なりに,SSI予防を念頭に置いた脳神経外科手術の心構えについて述べる.
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