文献詳細
文献概要
特集 神経救急—初期診療から集中治療までエキスパートの暗黙知に迫る
Editorial
著者: 横堀將司12
所属機関: 1日本医科大学救急医学分野 2日本医科大学付属病院高度救命救急センター
ページ範囲:P.957 - P.957
文献購入ページに移動私たちは病苦を訴え命の危険にある救急患者を眼前に,失いそうになる命を的確な蘇生で繋ぎ止め,診察と治療を進めていきます.刻一刻と変化する患者の容態を常に気にかけつつ,同時に休まず手を動かし,頭の中の知識の引き出しを片っ端から開け続け,かつ冷静に鑑別診断を熟考し,診断の確定に至ります.常に時間や情報が限られ,治療順序や術式決定に迷う状況下にあっても迅速な決定を迫られる「待ったなし」の救急医療の現場では,「できること」や「知っていること」の数こそが患者救命の可能性に直結すると換言できるでしょう.単純知識の蓄積のみならず,経験の共有が必要であることは言うまでもありません.
掲載誌情報