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雑誌目次

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科52巻2号

2024年03月発行

雑誌目次

特集 ITを駆使した術前シミュレーション—トラブル回避と時短手術習得

Editorial

著者: 井川房夫

ページ範囲:P.239 - P.239

 最近,特定の分野のAI(artificial intelligence)が発展し,世の中が指数関数的に変化していくのを実感でき,将来はAIと共存していかざるを得ない社会となることが予想されます.医療分野でもIT(information technology)を利用したソフト,ハードが発展していくことが予想され,特に若い医師はこれらを受け入れ,積極的に利用できる者だけが生き残っていける時代になると思われます.
 一方で現在,血管内治療,ガンマナイフなどの放射線治療も発展し,より非侵襲的な治療が主流となり,開頭手術の経験が減少しつつあります.脳神経外科医にとって手術経験は宝であり,技術の習得にはできるだけ多くの経験を積む必要がありますが,徐々にそれが困難な状況になっています.より低侵襲な治療ができることは患者さんにとってはメリットですが,開頭手術でしか治療できない疾患,ほかの治療が困難で開頭手術の選択肢しかない患者さんもおられます.開頭手術が適切にできなければ,そのような患者さんにとっては開頭手術経験が少ないことはデメリットになります.現代の脳神経外科医には,少ない経験でできるだけ効率的・能率的に手術を学び,一人前へ,そしてエキスパートへと成長していくことが求められています.

Ⅰ 術前シミュレーションの概要

融合3次元画像を用いた手術シミュレーション

著者: 金太一

ページ範囲:P.240 - P.247

Point
・手術シミュレーションの目的を明確にして画像を作成する.
・目的達成に必要な医用画像やソフトウェアを準備する.
・微小解剖を簡単に作成できる単純閾値法を身につける.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

VRシミュレーション—3Dホログラムの脳神経外科領域における利用

著者: 本山靖

ページ範囲:P.248 - P.253

Point
・複合現実デバイスによって,空間で3Dホログラムとして閲覧できる.
・3Dホログラムを利用した仮想現実手術シミュレーションは,直感的理解と没入感が得られ有用である.
・術野に3Dホログラムを投影すると,3D拡張現実ナビゲーションとして応用できる.

3Dプリンターによる手術シミュレーション

著者: 栄山雄紀 ,   周郷延雄

ページ範囲:P.254 - P.262

Point
・3Dプリンターの性能の向上は,より精密な立体模型の造形を可能とし,脳神経外科領域の手術シミュレーションに応用可能となっている.
・石膏を主体とする粉末固着式積層法で造形した立体模型はドリリングが容易であり,頭蓋底腫瘍の手術シミュレーションに優れている.
・各症例に応じて3Dプリンターの造形を工夫することで,手術シミュレーションの有用性が高まる.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

血管内治療のためのシミュレーション

著者: 加藤直樹 ,   藤村宗一郎 ,   佐野透 ,   榎本弘幸 ,   府賀道康 ,   長山剛太 ,   畑岡峻介 ,   菅一成 ,   石橋敏寛 ,   村山雄一

ページ範囲:P.263 - P.269

Point
・展開後の伸長・短縮を加味したステント留置のシミュレーションができるようになってきている.
・3Dプリンターモデルを使用して,コイル塞栓術アシスト用ステントやフローダイバーター,Woven EndoBridge(WEB)の留置,シャント疾患治療の事前シミュレーションが可能である.
・医工連携とシミュレーションに対する薬事承認や保険収載,そのための適切な事業化が今後の重要課題である.

術前シミュレーションのための院内体制

著者: 井川房夫

ページ範囲:P.270 - P.277

Point
・術前シミュレーションを行うための準備は放射線技師と一緒に行うことによりお互いに勉強でき,リスク管理にもなる.
・現在,画像等手術支援認定診療放射線技師と画像等手術支援加算があることを認識し,利用する.
・術前シミュレーションのための院内体制を作ることにより,より効率的かつ安全に作業が行える.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

Ⅱ これからの新しい術前シミュレーション

ハプティクスを活用した実体感型脳神経外科手術シミュレーション

著者: 大石誠 ,   小倉良介

ページ範囲:P.279 - P.288

Point
・医療画像から作成する3次元融合画像データを使用した3次元実体感型シミュレーションシステム法の実際を紹介する.
・頭蓋底部腫瘍などを中心に,① 標準的な開頭・骨削除方法や病変への到達法に関する術前シミュレーションとしての活用,② 大きな深部腫瘍の摘出手順を理解するための工夫,③ アプローチの悩ましい症例における検討,など多岐にわたる活用法がある.
・手術シミュレーションだけではなく,解剖実習などに活用することで学習の機会をより効果的にするためのツールにもなり得る.

水頭症手術における術前シミュレーション

著者: 山田茂樹

ページ範囲:P.289 - P.298

Point
・脳室穿刺は,約100年前から頭部を計測して行われていた.
・術前シミュレーションで手術前に頭部計測の誤差を知り,修正する.
・VPシャント術は,頭頂-後頭アプローチによる後角穿刺を第一選択とする.
・LPシャント術は,第2/3か3/4腰椎間からの傍正中穿刺を第一選択とする.

3Dプリンタ作成テーラーメード中空型脳動脈瘤モデルを使用した脳血管内治療術前シミュレーション

著者: 春間純 ,   木村颯 ,   平松匡文 ,   杉生憲志

ページ範囲:P.299 - P.308

Point
・3Dプリンタでテーラーメード中空型脳動脈瘤モデルを作成することが可能である.
・中空型脳動脈瘤モデルを使用してさまざまな脳血管内治療手技を行うことができ,脳血管内治療術前シミュレーションに非常に有用である.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

Zero-echo-time sequenceによるMRI bone like imagingを用いた新しい術前シミュレーション画像

著者: 井上明宏 ,   白石泰宏 ,   古用太一 ,   國枝武治

ページ範囲:P.309 - P.318

Point
・近年,新たな骨描出法として,ZTE sequenceを用いたMRIが提唱されている.
・ZTE sequenceを利用すれば,MRIにおいてもCTと同様に直接骨構造を可視化させることが可能になる.
・ZTE sequenceは,診断のみならず,脳神経外科領域における新たな手術支援画像として大いに期待できる.

Ⅲ 合併症対策のための術前シミュレーション

頭蓋底アプローチにおける術前シミュレーションの有用性

著者: 鰐渕昌彦 ,   平野透 ,   髙見俊宏 ,   川端信司 ,   古瀬元雅 ,   野々口直助 ,   亀田雅博 ,   平松亮 ,   矢木亮吉 ,   二村元 ,   福村匡央 ,   小坂拓也 ,   福尾祐介 ,   小松克也 ,   三國信啓

ページ範囲:P.320 - P.326

Point
・術前シミュレーション画像作成により,術野イメージが明確に視覚化できるので,手術計画立案に有用である.
・仮想手術が可能となるので,デジャブ効果が得られる.
・手術教育という点でも有用である.

頭蓋底腫瘍における内視鏡手術

著者: 佐々木強 ,   後藤剛夫

ページ範囲:P.327 - P.334

Point
・内視鏡および周辺器具の発達に伴い,頭蓋底腫瘍に対する経鼻あるいは経頭蓋の内視鏡手術が普及しつつある.
・頭蓋底腫瘍は,しばしばさまざまな重要な神経血管組織に近接しているため,安全に摘出を行うためには,適切なアプローチルートを検討することが重要である.
・安全かつ最大限の腫瘍摘出を行うために,当院で普段行っている術前シミュレーションについて報告する.

脳機能温存を目指した深部腫瘍に対するアプローチ選択—視床後半部病変の2例

著者: 藤井正純

ページ範囲:P.335 - P.346

Point
・深部腫瘍に対して脳機能を極力温存して適切な腫瘍摘出を行うためには,発生母地に対してなるべく手術早期に直接到達できるアプローチを選択することが重要である.
・そのために,主要な基盤的白質線維束群を含めた脳解剖の3次元的な術前検討が有用である.
・視床後半部・低位病変が外側に進展する場合には,対角線に対側から進入する2つのアプローチ,テント上からのoccipital transtentorial/falcine approach,テント下からのinfratentorial supracerebellar transtentorial approachが有用である.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

頭蓋咽頭腫や鞍結節部髄膜腫に対する経鼻内視鏡手術

著者: 阿久津博義 ,   本郷剛

ページ範囲:P.347 - P.357

Point
・術前CT,MRI,3次元融合画像を用いて,腫瘍の進展や周囲構造(下垂体茎・主幹動脈・脳神経)との位置関係は評価・視覚化できるため,鼻・副鼻腔操作,頭蓋底骨削除,頭蓋底再建の手技の選択は想定できる.
・腫瘍の硬さ・癒着の程度,上下垂体動脈をはじめとした穿通枝の走行は術前画像では判断できないため,術中の状況に応じて判断するしかなく,腫瘍の摘出度もそれによって左右される.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

血管芽腫などのhypervascular腫瘍

著者: 吉田裕毅 ,   中冨浩文

ページ範囲:P.358 - P.366

Point
・血管芽腫は血流に富む腫瘍であり,その摘出に際しては,まず流入動脈を処理した後に流出静脈を処理し,一塊にして腫瘍を摘出することが重要である.
・術前検討では腫瘍がどこを占拠し,主要な流入動脈と流出静脈が何であるかを把握することがアプローチ選択の鍵となる.
・摘出の基本戦略と最適なアプローチルートの検討を行う際に,高精細な融合3次元画像が有用である.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

脳幹部・脳幹部周辺病変

著者: 大宅宗一 ,   花北俊哉

ページ範囲:P.367 - P.373

Point
・脳幹や脳幹近傍の手術は術野が狭く深い上,脳幹や脳神経に可動性が乏しいため,アプローチが手術の成否を決めやすい.
・この部位の手術は一般に症例数が少ないと思われるが,術前シミュレーションは手術経験の不足を補う効果がある.
・細い脳神経や血管の描出,脳幹との癒着度などの予測には限界があることを知り,シミュレーションと術中に得られる情報を統合して判断する.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

脳動脈瘤開頭クリッピング術

著者: 内田浩喜 ,   遠藤英徳

ページ範囲:P.374 - P.379

Point
・術前に動脈瘤のfusion画像を作成することで,頭蓋底や脳神経との関係性を可視化する.
・破裂動脈瘤を安全に剝離するために手順をシミュレーションする.

脳動静脈奇形摘出術

著者: 髙橋淳

ページ範囲:P.380 - P.388

Point
・医療用画像管理システムに付随する汎用画像ソフトを用いて,電子カルテ上でシミュレーション画像を作成可能である.
・工程は自由回転,関心領域外の血管削除,ステレオ画像作成から成り,血管削除作業が最も重要である.
・術前塞栓術の方針決定にも大きく寄与する.

各種バイパス術—STA-MCA bypassにおける術前シミュレーション

著者: 小林広昌 ,   松尾陽子 ,   廣田篤 ,   宮川健 ,   垰本僚太 ,   古賀隆之 ,   安部洋

ページ範囲:P.389 - P.398

Point
・閉塞性動脈硬化性病変に対する術前シミュレーションについて解説する.
・超低侵襲STA-MCA bypass(one coin bypass)のポイントを解説する.
・もやもや病における症例に応じた術前シミュレーションについて解説する.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

頚動脈ステント留置術

著者: 石井大造 ,   堀江信貴

ページ範囲:P.399 - P.406

Point
・頚動脈ステント留置術の適応は,内科的治療の飛躍的な成績向上も考慮して,慎重に吟味する.
・術前にさまざまな画像評価を駆使して,最大限のリスク低減に努める.

血栓回収術

著者: 石井大造 ,   堀江信貴

ページ範囲:P.407 - P.414

Point
・各施設の状況に応じて画像診断による病型予想を行い,機を逸せず治療に臨む体制を構築する.
・各種デバイスの特性を理解して,症例に応じて治療戦略を立てる.

脊椎脊髄外科における合併症回避のための術前シミュレーション

著者: 村田英俊

ページ範囲:P.415 - P.421

Point
・頭蓋頚椎移行部は延髄,上位頚髄,椎骨動脈といった重要な構造物を含み,かつ頚部の屈曲,伸展,回旋といったダイナミックな動きをつかさどる.
・特に,頭蓋底陥入症の手術ではしばしば固定術が必要となるため,綿密な術前シミュレーションが必須となる.
・3Dボーンモデルの作成・利用は,手術シミュレーションに非常に有用である.
*本論文中、[Video]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年4月まで)。

てんかん外科手術における術前シミュレーション

著者: 香川幸太 ,   飯田幸治 ,   堀江信貴

ページ範囲:P.422 - P.430

Point
・難治性てんかんに対して根治的手術を計画する場合,まずは脳波,MRI,核医学検査,脳磁図などの非侵襲的検査の結果から焦点を推定する.
・焦点局在がある程度まで絞り込めたが不十分な場合や,重要機能領域と重なる場合には,頭蓋内脳波検査や皮質機能マッピングを経て根治的手術が行われる.
・焦点をできる限り十分に切除すること,正常脳機能を損なわないことの両方を意識した術前シミュレーションが重要である.

総説

脳卒中・循環器病対策基本法とデータヘルス改革

著者: 飯原弘二

ページ範囲:P.433 - P.447

Ⅰ 循環器病対策基本法と脳卒中における取り組み
 本邦は,世界に例をみない速さで高齢化が進行しており,現在,世界最高の高齢化率26%は,2050年には36%に達する見込みである1).脳卒中・循環器病は,後期高齢者の死亡原因の第1位であり,また介護が必要となる主な原因の第1位(脳血管疾患16.1%,心疾患4.5%,合計20.6%)である.さらに,脳卒中・循環器病の医療費は全医療費の20%を占めている1)
 高齢化が進む本邦において,平均寿命と健康寿命との間には,2019年の時点で,男性で8.73歳,女性で12.06歳の乖離がある2)(Fig. 1).日本循環器学会と日本脳卒中学会は,健康寿命の延伸を実現するためには,脳卒中と循環器病を克服することが重要であり,その目標と戦略を明確にするために,2016年12月に,「脳卒中と循環器病克服5カ年計画」1)を公表した.両学会はこの計画に基づいて,「脳卒中」「心不全」「血管病(急性心筋梗塞,急性大動脈解離,大動脈瘤破裂,末梢動脈疾患)」の3疾患を対象に,①人材の育成,②医療体制の充実,③登録事業の促進,④予防・国民への啓発,⑤臨床・基礎研究の強化という5つの事業を推進してきた.日本脳卒中学会では,5事業のなかでも,医療体制の充実と登録事業の促進の2つを重点項目として取り組んだ.

解剖を中心とした脳神経手術手技

深部脳血管バイパス術の基本と応用—STA-SCAバイパス術

著者: 井上智弘 ,   角田翔 ,   瀬川将史 ,   野田龍一 ,   松藤寛 ,   坂倉悠哉 ,   河島真理子 ,   赤羽敦也 ,   落合慈之

ページ範囲:P.449 - P.454

I はじめに
 動脈硬化性椎骨脳底動脈閉塞で,その末梢の脳幹および小脳梗塞が限定的なとき,緊急—準緊急浅側頭動脈(superficial temporal artery:STA)-上小脳動脈(superior cerebellar artery:SCA)バイパス術が有効である1, 2).また,脳底動脈先端部巨大血栓化動脈瘤やコイル治療後再発などでSTA-SCAバイパス術を組み合わせたflow alteration therapyを選択すべきときがある.本稿では,subtemporal-transtentorial approachによるSTA-SCAバイパス術について,実践微小解剖学的見地から術中写真を用いて手術手技を詳述する.

連載 熱血! 論文執筆コーチング—中堅脳神経外科医が伝えたい大切なこと

第10回 原著論文の書き方③

著者: 森下登史

ページ範囲:P.455 - P.459

背景の書き方(おさらい)
 前回は原著論文の背景(background)の書き方を説明しました.背景は,読者が論文の重要性を知る上でとても大切な部分ですので注意して書きましょう.以下の4つのポイントについて書き漏れがないようにします.
1)既存の知識・事実

書評

—著:中島 俊—入職1年目から現場で活かせる!—こころが動く医療コミュニケーション読本

著者: 竹林崇

ページ範囲:P.432 - P.432

コミュニケーションに迷うならば手に取ってほしい1冊
 医療において,コミュニケーションは基盤となる知識および技術である.どれだけ確実性の高い医療技術があったとしても,それを施術してその後のサポートを行う医療従事者に対する納得と信頼を得られなければ,対象者はそれらの技術は選ばないかもしれない.また仮に選んだとしても,医療従事者に対する不信は,対象者の心身の予後を悪化させる可能性もある.これらの観点から,医療者がコミュニケーションを学ぶことは,エビデンスや知識・技術を学ぶことと同様,非常に重要なものであると考えている.
 しかしながら,医療者におけるコミュニケーションについては,養成校などでも特化した授業が少なく,また経験的に実施してきた先人も多いため,エビデンスを基盤としたコミュニケーション技術に対する教育はいまだに確立されていない.一方,情報化の時代がさらに加速する昨今,医療事故やミスに関する報道が一気に加熱することで医療に対する対象者の不信感が過去に比べて膨らんだという社会的背景もあり,コミュニケーションや接遇に対する必要性がより一層重視されている.

—監修:塩尻 俊明 執筆:杉田 陽一郎—病態生理と神経解剖からアプローチする—レジデントのための神経診療

著者: 江原淳

ページ範囲:P.460 - P.460

神経診療を学ぶ初期研修・内科専攻医へ.通読の上,随時参照を勧めます
 神経診療は難しく,苦手意識のある医師は多い.
 なぜ難しく苦手と感じるのか.一つに,神経領域の幅広さがあると思う.解剖学的にも,脳,脊髄,末梢神経,神経筋接合部,筋などと多彩であり,病態的にも血管障害,感染症,自己免疫,変性など幅が広く,その組み合わせで膨大な疾患が存在する.誰しもその疾患数や領域の広さに圧倒され,特に神経内科を専門領域とするもの以外にとってこれを全て勉強しきることは無理だ,専門科に任せようという気持ちになるのもわからなくはない.

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目次

ページ範囲:P.234 - P.235

欧文目次

ページ範囲:P.236 - P.237

ご案内 動画配信のお知らせ

ページ範囲:P.237 - P.237

バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.461 - P.461

次号予告

ページ範囲:P.462 - P.462

基本情報

Neurological Surgery 脳神経外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1251

印刷版ISSN 0301-2603

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