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特集 くも膜下出血のニューフロンティア—病態の再考と治療の進化 Ⅲ 破裂脳動脈瘤に対する直達術
半球間裂アプローチによるクリッピング
著者: 上出智也1
所属機関: 1金沢大学脳神経外科
ページ範囲:P.957 - P.966
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・破裂前交通動脈瘤に対する経大脳半球間裂アプローチは,あらゆる状況に対応可能で,最も安全かつ確実な手術アプローチである.
・破裂脳動脈瘤に対する手術では再破裂予防が最も優先されるが,嗅神経損傷や髄液漏予防も確実に行う必要がある.
・破裂瘤ではA1の確保が優先されるため,動脈瘤に近づいてからの手順については工夫が必要である.
・破裂前交通動脈瘤に対する経大脳半球間裂アプローチは,あらゆる状況に対応可能で,最も安全かつ確実な手術アプローチである.
・破裂脳動脈瘤に対する手術では再破裂予防が最も優先されるが,嗅神経損傷や髄液漏予防も確実に行う必要がある.
・破裂瘤ではA1の確保が優先されるため,動脈瘤に近づいてからの手順については工夫が必要である.
参考文献
1)中山博文,他:Basal interhemispheric approachによる前交通動脈瘤クリッピング術での髄液漏および嗅覚障害.No Shinkei Geka 39:263-268, 2011
2)Abla AA, et al:Anterior cerebral artery bypass for complex aneurysms:an experience with intracranial-intracranial reconstruction and review of bypass options. J Neurosurg 120:1364-1377, 2014
3)波出石弘:前交通動脈瘤に対するinterhemispheric approach.宝金清博(監),井川房夫,宮地 茂(編):前大脳動脈瘤・椎骨脳底動脈瘤のすべて.メディカ出版,大阪,2016,pp. 28-37
4)上山博康:Anterior interhemispheric approachのための微小外科解剖.山本勇夫(編):顕微鏡下手術のための脳神経外科解剖Ⅲ−脳槽,脳裂と脳溝.サイメッド・パブリケーションズ,東京,1991
5)伊藤善太郎,安井信之:Microsurgery of cerebral aneurysms;Atlas.西村書店,新潟,1985
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