icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻1号

1978年01月発行

文献概要

研究

脳血管攣縮治療剤としてのHydrocortisone—(1)動物実験

著者: 端和夫1 大川直澄1 田中清明1 中村徹1 西村周郎1

所属機関: 1大阪市立大学脳神経外科

ページ範囲:P.49 - P.57

文献購入ページに移動
Ⅰ.はじめに
 脳血管攣縮は現在破裂脳動脈瘤急性期におけるもっとも重要な臨床的課題であり,これに対する有効な治療法の開発が急がれている.本報告ではhydrocortisone(以下HCと略す)の脳血管攣縮治療剤としての可能性について検討した.
 Steroidは大量を投与すると,薬理学的作用として細胞膜に対する保護作用11)があり,また交感神経抑制効果8)があることが知られている.脳血管攣縮の発生には交感神経性血管収縮物質が関与するとする説があり1),また,脳血管攣縮に続いて脳循環障害がおこり,脳浮腫や脳硬塞が生ずることが知られている18).したがって,steroidの大量投与は脳血管攣縮の治療法として合理的なものであると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?