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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻1号

1978年01月発行

文献概要

研究

外傷性内頸動脈海綿静脈洞瘻—いわゆるタコ上げ法治療における栓子の改良

著者: 蛯名国彦1 岩渕隆1 太田富雄2

所属機関: 1弘前大学脳神経外科 2大阪医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.59 - P.66

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Ⅰ.はじめに
 外傷性内頸動脈海綿静脈洞瘻(以下外傷性CCFと略す)は動脈血が直接海綿静脈洞内に流入する為に拍動性眼球突出,頭蓋内雑音及び時には大量の鼻出血を来たす疾患として古くから知られており35),その自然治癒は殆どないと言われている26,30).また本症の治療方法もTravers(1809年)35)が患側総頸動脈結紮成功例を発表して以来,過去160年間,種々の外科的治療法が試みられて来たが,その多くは患側内頸動脈の血流を犠牲にするのみならず4,5,7,12,13),再発も多く治療効果が不確実なものであった.
 今回我々はPolyurethane foam embolusを用いて所謂"タコ上げ法"24,25,26)により脳血流の完全な温存のもとに,外傷性CCFを一次的に閉鎖し得たが,栓子作成法及び血管縫合法などの点で更に独自の改良を試みたので症例と共にその有用性について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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