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文献概要
症例
脳静脈性血管腫の1例
著者: 菅沼康雄1 大家一夫1 谷川公一1 松島善治2 稲葉穰
所属機関: 1武蔵野赤十字病院脳神経外科 2東京医科歯科大学脳神経外科
ページ範囲:P.77 - P.83
文献購入ページに移動静脈性血管腫は脳の血管性奇形の中では,動静脈奇形とならぶ主要なものの一つであるが,臨床的に診断され治療の対象となる例は極めて少ない.1968年,Constansら2)が本疾患2例の脳血管撮影所見を報告して以来,1976年までに8例の症例が報告され,その極めて特異的な脳血管撮影所見が明らかになって来た.しかし本邦にはその報告は見られない.われわれは脳血管撮影で特徴的所見を示し,手術および組織学的検索によって,脳の静脈性血管腫と診断した1例を経験したので報告し文献的考察を加える.
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