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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻1号

1978年01月発行

文献概要

症例

開頭術後に発症した全身性カンジダ症の2例

著者: 中尾哲12 佐藤慎一1 伴貞彦1 犬塚楢夫1 山本豊城1 尾形誠宏1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院脳神経外科 2京都大学脳神経外科

ページ範囲:P.85 - P.89

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Ⅰ.はじめに
 外科的合併症のうち,術後感染症は各種の予防法や治療法の発達した現在でもなお重要な課題の一つである.脳神経外科領域においても,約3-5%の術後感染症が報告されており,感染症の成立に及ぼす各種因子について詳細な検討がなされている2,15,19,20). しかし,これらの報告にみられる感染症は,ほとんどが一般細菌に起因した感染症であり,開頭術後に発生した真菌感染症は外傷例の報告に散見するにすぎない7).今回,私達は開頭術後に全身性カンジダ症が発症し,死に至った2症例をあいついで経験した.この2症例の経験を報告するとともに,本症も含め,脳神経外科領域においても今後増加が予想されるopportunistic infectionについて言及し,あわせて本症の予防と治療について若干の文献的考察を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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