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Case Study
トルコ鞍拡大を伴った頭痛,視力障害および弱視発作—Primary Empty Sella Syndrome
著者: 朝長正道1 福島武雄1
所属機関: 1福岡大学脳神経外科
ページ範囲:P.1145 - P.1154
文献購入ページに移動27歳女性(幼稚園保母,主婦),某眼科でうっ血乳頭を発見され,脳腫瘍の診断で紹介された患者,主訴は視力障害,弱視発作,頭痛,嘔吐.
現病歴:入院の約1年2カ月前より弱視発作が始まった.すなわち右眼が徐々にかすみ,ついには2-3分間全く見えなくなる.安静にし,冷たいタオルで冷やすと徐々に回復するような発作である.右視力も少しずつ悪くなってきた.また時々前頭部から両側頭部に痛みがあり,嘔気,嘔吐を伴うこともあった.自律神経失調症と診断されたが,弱視発作はだんだん頻回になり,2カ月前よりは左眼にも現われ,20-30分ごとに起こるようになってきた.視力障客も進行し,頭痛,嘔吐も頻回かつ強くなり,眠気をよくもよおすようになった.
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