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文献概要
症例
新生児脳腫瘍の1治験例
著者: 佐藤倫子1 坂本敬三1
所属機関: 1兵庫県立こども病院脳神経外科
ページ範囲:P.1225 - P.1230
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
小児脳腫瘍の中で新生児脳腫瘍は非常にまれである.しかしその腫瘍の発生部位や組織像が特異的であること,すでに胎生期に発生していること,先天奇形との合併率が高いことなどから,脳腫瘍の発生過程に興味をもって報告されている2,26).一方,新生児脳腫瘍の予後はかなり悲観視され,満足な外科的治療にいたる報告は少ない.このたび,脳室内出血にて発症し,生後25日目の新生児脳腫瘍を亜全摘し,術後17カ月の現在も経過良好な症例を経験したので報告する.
小児脳腫瘍の中で新生児脳腫瘍は非常にまれである.しかしその腫瘍の発生部位や組織像が特異的であること,すでに胎生期に発生していること,先天奇形との合併率が高いことなどから,脳腫瘍の発生過程に興味をもって報告されている2,26).一方,新生児脳腫瘍の予後はかなり悲観視され,満足な外科的治療にいたる報告は少ない.このたび,脳室内出血にて発症し,生後25日目の新生児脳腫瘍を亜全摘し,術後17カ月の現在も経過良好な症例を経験したので報告する.
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