icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻4号

1978年04月発行

文献概要

研究

Transpetrosal-transtentorial appraochによる小脳橋角部腫瘍摘出術

著者: 白馬明1

所属機関: 1大阪市立大学脳神経外科

ページ範囲:P.347 - P.354

文献購入ページに移動
Ⅰ.はじめに
 近年,耳鼻科的検査法と神経放射線学の進歩にともない,聴神経鞘腫の診断が早期になされるようになって来たが,今日でも腫瘍がかなりの大きさになっている症例に遭遇することが少なくない.直径2cmまでの聴神経鞘腫の手術成績は,近年translabyrinthine approachにより非常に良好となった3).しかし直径4cm以上の大きな腫瘍の手術では,unilateral suboccipital approach with meatal dissectionが一般に行われているが.morbidityおよびmortalityは比較的高いのが現状1,2,7)である.著者ら4)は1975年まで大きな聴神経鞘腫に対してこの方法のmodificationを用いて手術を行って来たが,死亡例もなくまた著しいmorbidityも認められなかった.しかし本術式による大きな腫瘍の摘出に当っては,その最もrostroventralの部分の露出と切除がきわめて困難である.この部分の切除は,subtemporal approachによりテントを切開し上外側より進入する方がより容易であると思われる8)が,長時間の圧排による側頭葉の損傷が問題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら