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研究
頭部CT-Scanの画像間処理—CT-Subtraction, CT-Reconstructionの臨床応用
著者: 上田裕一1 永井政勝1 木村一元2
所属機関: 1獨協医科大学脳神経外科 2獨協医科大学医用工学研究室
ページ範囲:P.361 - P.372
文献購入ページに移動頭部CT-Scanは,原理的にはX線横断断層法であるが,従来の断層撮影法では出し得なかった脳室—くも膜下腔や脳実質など.頭蓋内軟部組織をcomputorを使用することにより表出可能とした.その表出方法は,断層面を仮想絵素(voxel)に割り.各絵素のX線吸収値を計算し,その値を白黒指標をもってテレビモニター上に画像として映像するものである.安全でしかも簡便に行い得るのみならず、その診断情報の豊さにより頭蓋内疾患の診断には欠かせない検査法1,9)となつた.
頭部CT-Scanにより得られた診断情報は,主に画像として表出している,しかしながら,画像間での処理については未だどの機種においても不充分である.幸いわれわれは,1976年9月以来Sicmens社製のSIRETOMI型を使用する機会を得た.この機種はwater-bagを使用するいわゆる第一世代のCT-ScanでX線吸収係数値の計算もほぼ全面的にsoftwareにて行っている.その為computorの容量は大きく,register転送速度も高速である.
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