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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻5号

1978年05月発行

文献概要

総説

Histiocytosis

著者: 所安夫1

所属機関: 1帝京大学第1病理

ページ範囲:P.413 - P.424

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 Ⅰ.
 脳外科領域の疾患としてHistiocytosis (以下H病)の具像をたずねると,人はすべてとくに頭蓋骨を侵した骨の好酸球性肉芽腫(以下EGB, Finzi1929)に想到し,間髪を容れず小児科域と重合したHand-Schuller-Christian病(以下HSC)や,むしろ脳外科とは遠く隔った世界のAbt-Letterer-Siwe病(以下ALS)にまで思いを拡げる.それもこれもいっさいは,Jaffe(1944—);Lichtenstein(1953-1964)1,2)に忠実な証に他ならぬ).かりに,Farber3)の疾患相互類似の示唆(1941)などを別にして,Lichtensteinの記載を知らないかまたは,その考えに不審を抱く人がいたら,脳外科を専攻すると否とによらず,EGBとALSとがそんなにやすやすと密着はしないはず.申すにおよばない.かえってたとえばALSは,奇妙なしかしよくみるとALSににた臨床と病理領域とを示す細網内皮系または細網内皮組織球系(以下RES.RHS.RHES)の増殖症の側面から,本格的良心的に眺め,解析されはしまいか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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