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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻7号

1978年07月発行

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Current Topics

CTの将来

著者: 梅垣洋一郎1

所属機関: 1放射線医学総合研究所臨床研究部

ページ範囲:P.631 - P.634

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 今年の1月23-25日の間,東京で「CTの物理技術的諸問題に関するシンポジウム」が脳神経CT研究会に引続いて開催された.その内容から興味が深いと思われるトピックスを紹介したい.
 CTが出現してからまだ数年にしかならないのに,その進歩の速さはおどろくほど早かった.最新のCTは第4世代といわれるが,解像力では0.5mm,X線吸収係数の分解能は0.5%,撮像時間は2秒というラインに到達している.もちろん性能がよくなるほど価格も高くなり,最高の性能の装置では3億円を超えるというからこれもおどろくばかりである.撮像時間が短かくなっても,CT像を再構成して見られるようにするのに時間がかかり,そのため1日に数入しか検査できないといわれているが,これも像処理時間を短かくしてスキャンが終るとすぐに像が出るCT(例を挙げるとシーメンスSOMATOM)が出現している.高速でしかもよい画質のCTを得るためには,1)大容散で安定にパルス状のX線を発生する装置,2)多素子で安定に働らき,ムラの少ない検出器,3)計算を高速化するコンピュータシステム特にハード化された像処理計算専用プロセッサーの開発等が必要で,各社それぞれ特自の工夫がなされている.表1は最近の全身用CTの仕様を示している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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