icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻7号

1978年07月発行

文献概要

研究

脳動脈微細構造変化と脳血管攣縮—実験的研究

著者: 田辺祐介1 香川泰生1 高田光昭1 山田弘1 坂田一記1

所属機関: 1岐阜大学第2外科

ページ範囲:P.663 - P.672

文献購入ページに移動
Ⅰ.緒言
 くも膜下出血(SAH)後に発生する脳血管攣縮は患者の生命的,機能的予後に重大な影響を与える現象であり,その発生機構解明の努力が諸家により鋭意なされているが,いまだその本態が十分に解明されたとはいえない現況である.SAH後に発生する脳血管攣縮は実験的に二相性を示すことが明らかにされているが7),SAH直後より発現し1時間以内に消退するものはacute phaseあるいはearly spasm(ES),SAH 4-24時間後より発現するものはchronic phaseあるいはlate spasm(LS)と呼称されている.
 ESとLSには病態生理学的に種々の相違がみられ,両者の病因の違いが指摘されている11,22)近年.セロトニンがESの病因の主役をなしているという説が有力となっており7,19),学者の関心はLSの病因となるべき化学物質の解明に向けられている3,4,5,12,13,27,28,29)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら