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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻7号

1978年07月発行

文献概要

症例

Hemophilus aphrophilusによる脳膿瘍の1例

著者: 菅沼康雄1 大家一夫1 谷川公一1 松島善治1 稲葉穰2

所属機関: 1武蔵野赤十字病院脳神経外科 2東京医科歯科大学脳神経外科

ページ範囲:P.681 - P.685

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1.緒言
 Hemophilus aphrophilusは1940年Khairat9)によって,心内膜炎患者の血液から分離されたグラム陰性の小球桿菌である.1961年Fager4)は脳膿瘍から得た膿性物質の培養によって,同菌を同定した.Hemophilusaphrophilusによる脳膿瘍は,現在までに文献上19例1,3,4,5,6,7,11,13,14,15)報告されているが,17例が米国からで,他の国からは少なく,本邦には報告が見あたらない.この細菌は報告例の50%が心内膜炎,25%が脳膿瘍,25%が耳,咽頭,肺,骨などの感染症から分離されており,脳膿瘍を起こしやすいと考えられる.
 われわれは最近,脳塞栓様症状によって発症し,脳室穿破を来し,重篤な経過をたどったHemophilus aphrophilusによる脳膿瘍の1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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