icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科6巻8号

1978年08月発行

文献概要

総説

頸椎・頸髄損傷

著者: 桜田允也1 池田亀夫2

所属機関: 1済生会神奈川県病院整形外科 2慶応義塾大学整形外科

ページ範囲:P.731 - P.735

文献購入ページに移動
Ⅰ.緒言
 脊髄損傷は完全損傷の場合は現在の医学の水準では恢復は不可能とされている.頸髄損傷の場合は胸・腰髄の損傷に比し若干の特長がある.1つは胸・腰髄損傷の場合はその殆んどの例で骨傷を伴っているが,頸髄損傷の場合は骨傷を伴わない例が可成り多い事,1つは受傷機転として頭部に外力を受ける事が多い為頭部外傷による麻痺として取り扱われ,初期治療が適当でない症例が時としてある事,更に頸髄の不全損傷ではSchneiderのいう中心性損傷,前部性損傷等特長ある症状を示す症例がある事,上位では脊髄腔が広い為損傷される事が少ないが,一旦損傷されれば呼吸停止を来して即死する事などである.
 頸椎損傷でも頸椎は形態学的にも他の脊椎とは差があり,為に胸・腰椎とは異なった形の損傷が多く,また可動性が大きい為椎間板,靱帯損傷など直接骨傷なくともこれらの損傷も頸髄に与える影響や安定性に与える影響も大きい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら