文献詳細
総説
文献概要
Ⅰ.緒言
脊髄損傷は完全損傷の場合は現在の医学の水準では恢復は不可能とされている.頸髄損傷の場合は胸・腰髄の損傷に比し若干の特長がある.1つは胸・腰髄損傷の場合はその殆んどの例で骨傷を伴っているが,頸髄損傷の場合は骨傷を伴わない例が可成り多い事,1つは受傷機転として頭部に外力を受ける事が多い為頭部外傷による麻痺として取り扱われ,初期治療が適当でない症例が時としてある事,更に頸髄の不全損傷ではSchneiderのいう中心性損傷,前部性損傷等特長ある症状を示す症例がある事,上位では脊髄腔が広い為損傷される事が少ないが,一旦損傷されれば呼吸停止を来して即死する事などである.
頸椎損傷でも頸椎は形態学的にも他の脊椎とは差があり,為に胸・腰椎とは異なった形の損傷が多く,また可動性が大きい為椎間板,靱帯損傷など直接骨傷なくともこれらの損傷も頸髄に与える影響や安定性に与える影響も大きい.
脊髄損傷は完全損傷の場合は現在の医学の水準では恢復は不可能とされている.頸髄損傷の場合は胸・腰髄の損傷に比し若干の特長がある.1つは胸・腰髄損傷の場合はその殆んどの例で骨傷を伴っているが,頸髄損傷の場合は骨傷を伴わない例が可成り多い事,1つは受傷機転として頭部に外力を受ける事が多い為頭部外傷による麻痺として取り扱われ,初期治療が適当でない症例が時としてある事,更に頸髄の不全損傷ではSchneiderのいう中心性損傷,前部性損傷等特長ある症状を示す症例がある事,上位では脊髄腔が広い為損傷される事が少ないが,一旦損傷されれば呼吸停止を来して即死する事などである.
頸椎損傷でも頸椎は形態学的にも他の脊椎とは差があり,為に胸・腰椎とは異なった形の損傷が多く,また可動性が大きい為椎間板,靱帯損傷など直接骨傷なくともこれらの損傷も頸髄に与える影響や安定性に与える影響も大きい.
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