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研究
脳組織圧々差と脳循環動態
著者: 蓮尾道明1 古瀬和寛1
所属機関: 1名古屋大学脳神経外科 2Hannover医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.789 - P.794
文献購入ページに移動頭蓋内でexpanding lesionが進行する際,頭蓋内圧は脳実質内各部で必ずしも均等に上昇するものでなく,病巣部を中心に圧勾配を形成することが知られて来ている2,4,12,14).
この圧上昇と圧較差の形成が局所脳循環,脳機能にどのような影響をおよぼすかは,脳組織圧の測定が行われるようになって以来注目れて来た課題である,最近Marmarouら10)は,脳組織圧の局所脳血流に対する影響を調べ,局所脳血流をプラチナ電極で測定した結果cryogenic lesion近辺で著しい低下を示し,それが圧較差と関連があると指摘した.がしかし,133Xe-clearance法等による定量的な脳循環測定によって検討された結果は未だ発表されていない.
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