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症例
第3脳室内colloid cystの1例—神経放射線学的診断法ならびに病理学的所見を中心にして
著者: 篠原明1 李文相1 渡辺博1 石井昌三1 住江寛俊2
所属機関: 1順天堂大学脳神経外科 2順天堂大学放射線科
ページ範囲:P.821 - P.827
文献購入ページに移動第3脳室内colloid cystは1868年Walleman25)によって最初に報告され,1921年Dandy3)による初の手術成功例を含めると諸外国では,現在まで約300余例が報告されている.本症は企脳腫瘍中,1%以下の稀な腫瘍であり,殊に本邦においては,報告例は極めて少なく,病理組織診断まで含まれた報告例は数例1,11,21,23)を数えるのみである.
今回われわれは第3脳室内colloid cystの1例を経験したので,神経放射線学的診断法,特に椎骨動脈撮影,並びにCT scanと病理組織診断を中心に,文献的考察を加えて報告する.
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