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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科7巻1号

1979年01月発行

文献概要

研究

高血圧性脳内出血に関する研究(第4報)—大脳基底核部出血の急性期Gradingと手術適応

著者: 中原明1 西村敏彦1 三浦直久1 加川瑞夫1 喜多村孝一1

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科

ページ範囲:P.37 - P.48

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Ⅰ.はじめに
 高血圧性脳内出血の中には,手術的に血腫をとりのぞくのが望ましいものがあることは事実である.しかしながら,どのような状態のものに手術を行なうべきかについては,未だに不明瞭な点を残している.それはこの疾患を扱う内科医,脳神経外科医の両者を抵抗なく首肯させる手術適応の基準が確立されていないためである.
 われわれは前に報告したごとく8,10,11,12),手術適応を決める上で重要な因子を詳細に検討し,意識度と神経学的所見より成る急性期の重篤度Stage,血腫量,CT所見に基づく形態学的病型分類(PT分類)などと転帰との相関が高いことを述べてきた.ここでは,さらに症例を増し,これら各々の因子と転帰との関係をSpearmanの順位相関係数を求め,推計学的に処理し検討した.そして,相関係数の高い因子を基に高血圧性脳内出血の急性期重症度分類を定め,手術適応を検討したので詳述したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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