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Case Study
外傷性内頸動脈海綿静脈洞瘻と外傷性頭蓋内内頸動脈瘤との合併
著者: 和賀志郎1 小島精1
所属機関: 1三重大学脳神経外科
ページ範囲:P.933 - P.938
文献購入ページに移動頭部外傷による外傷性内頸動脈海綿静脈洞瘻(CCFと略す)や外傷性内頸動脈瘤の発生はよく知られている.しかし両者の合併例の報告例は少ない1,6,7,9,11,13).われわれは両者の合併した2症例を経験した.2症例とも術前の脳血管撮影ではCCFのみが診断され,塞栓術によってCCFの瘻孔が閉塞された後の血管撮影で外傷性内頸動脈瘤の存在がはじめて診断された.症例1の経験にもかかわらず,症例2においても両者の合併をCCFの瘻孔閉塞以前に診断し得なかった.両症例を呈示し,主に診断につき考察したい.なお症例1はすでに発表した症例である19).
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