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研究
脳神経外科的疾患患者の脳組織抗原による自己感作—白血球遊走阻止,白血球吸着阻止現象を利用して
著者: 織田祥史1 徳力康彦1 武内重二1 半田肇1
所属機関: 1京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.953 - P.959
文献購入ページに移動近年cytotoxicity testに対する問題点が数多く提起され,加えて各種のin vitroの細胞免疫学的テスト法が,その感度の面から,抗原性の弱い人の腫瘍に対して応用しうるかどうかに多くの疑問がなげかけられている.他方白血球遊走阻止(LMI)試験,白血球吸着阻止(LAI)試験は,比較的感度が高く,また非特異的反応の余地が少ないものと理解されている.従来より私達はLMI試験を用いて脳腫瘍患者の免疫反応を調べてきたが,その過程で対照群として用いた,他の脳神経外科的疾患患者の白血球が,正常脳組織抗原によって感作されていることを知ったので,LAI試験と比較検討を加えて報告する.
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