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研究
CTによる破裂脳動脈瘤の診断と病態分析
著者: 栗田勇1 小林啓志1
所属機関: 1新潟大学脳研究所脳神経外科
ページ範囲:P.961 - P.968
文献購入ページに移動1972年Hounsfieldにより発表されて以来のCT scan (以下 CT)の普及はめざましく,今日ではCTのない脳神経外科の診療は老えられない程重要な補助検査法となり,破裂脳動脈瘤におけるCTの意義も強調されつつある6,11,12,17,21).
一方,近年の手術用顕微鏡の普及で,脳動脈瘤の直達手術の成績は飛躍的に向上した.しかしこの直達手術は,術前Gradeの不良例,手術時期の選択,くも膜下出血に続発する脳血管攣縮や脳梗塞,あるいは髄液循環不全に伴う急性脳室拡大,正常圧水頭症など検討すべき幾多の問題をかかえており,その病態解明が治療方針の選択に直結すると考えられる1,11).
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