文献詳細
文献概要
症例
Intraspinal enterogenous cystの1治験例
著者: 尹清市1 重森稔1 石井睦1 草野則文1 高木繁幸2
所属機関: 1久留米大学脳神経外科 2琉球大学脳神経外科
ページ範囲:P.1095 - P.1099
文献購入ページに移動脊椎管内にあって,内面が腸管系あるいは呼吸器系上皮細胞によって覆われた嚢腫は,1928年Kubie and Fulton17)が脊髄のteratomatous cystとして2症例を報告して以来,enterogenous cyst4,15,18,29,30),ependymal,cyst12,21),teratoid or teratomatous cyst26,27,31)さらにneurenteric cyst10,19,23,33)などの名称で報告されている.この嚢腫の報告例は,今回著者らが調べた範囲では現在まで72例で,本邦での報告例は未だきわめて少ない5,14,15,23,24,31).最近著者らは,.下位頸髄—上位胸髄部に発生したenterogeneous cystで,手術により箸明な症状の改善を得た症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
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