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症例
くも膜下出血に起因する硝子体出血(Terson症候群)
著者: 藤本清成1 和賀志郎1 小島精1 山本義介1
所属機関: 1三重大学脳神経外科
ページ範囲:P.1193 - P.1196
文献購入ページに移動くも膜下出血に伴う眼底出血のうち,網膜出血および前網膜出血は比較的多いが,硝子体出血は稀である5,7,11,12,16).1900年,Tersonが最初にくも膜下出血に硝子体出血が合併する事を記載したといわれ,以後報告例は散見される.その発生機序については,議論の多い所であるが,現在,基本的には急激に上昇した頭蓋内圧が,硝子体出血の誘因となると考えられている2,3,7,9,16).今回,われわれは右椎骨動脈動脈瘤の破裂によるくも膜下出血後,両側硝子体出血を来した1例を経験したので,その発生機序を中心に文献的考察を加えて報告する.
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