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バイオレオロジーからみた血栓形成
著者: 新見英幸1 半田肇2
所属機関: 1国立循環器病センター研究所 2京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.125 - P.130
文献購入ページに移動周知のように,血栓症は血管内腔を狭めたり,完全に閉塞したりして,脳や心などの主要臓器の機能を障害したりする.また,血栓症は,近年,臓器や代用血管の移植や体外循環の際に随伴する病変として重要視されている.
血栓症の研究は古く,Virchow(1848年)まで溯ることができる.Virchowは血栓形成の因子として,(1)血管壁の状態,(2)血流の状態,(3)血液成分,をあげているが,これらは現在でも血栓形成の基本因子と考えられている1).
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