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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科7巻3号

1979年03月発行

文献概要

研究

脳腫瘍嚢胞液の免疫化学的検討

著者: 鬼頭健一1 清水隆1 窪田惺1 山崎直美1 高橋研二1 喜多村孝一1

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科

ページ範囲:P.239 - P.247

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Ⅰ.はじめに
 脳腫瘍は周知のようにしばしば嚢胞(cyst)を形成するが,これは他臓器の腫瘍と異なった脳腫瘍の1つの特徴である.しかしながら嚢胞形成の機序についてはまだ一定の見解がなく,嚢胞液(cyst fluid)の免疫化学的な分析もほとんど行なわれていない.
 今回著者らは,嚢胞を形成した脳腫瘍患者の術前血清と手術時に得られた嚢胞液について,それぞれ免疫電気泳動,免疫グロブリン(IgG,IgA,IgM),β1c/1Aglobuiin,haptoglobinの定量を行ない,また患者自己血清と嚢胞液を用いて免疫粘着反応(immune adherence)を施行したので,その結果を報告するとともに,特にgliomaの嚢胞形成および嚢胞液のいわゆる Froin徴候の機序について著者らの推論を述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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