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研究
正常圧水頭症に対するシャント手術—とくに手術適応とanti-siphon valve使用について
著者: 久間祥多1 増田肇1 朴信史1 藤野英世1 山口和郎1 桑原武夫1
所属機関: 1横浜市立大学脳神経外科
ページ範囲:P.249 - P.255
文献購入ページに移動1965年にHakim and Adams1)により報告された正常圧水頭症の症状は,健忘,自発性低下および歩行不安定を特徴とする進行性の痴呆である.病態が進行すれば,無言無動症,両側の錐体路,錐体外路症状が出現する.髄液圧は200mmH2O以下で,気脳写では脳室の拡大があり,空気が脳表のくも膜下腔を上行しない.上記の症候はシャント手術を施行して髄液を頭蓋外へ導くことによりいちじるしく改善されるのが特徴的である.神奈川県総合リハビリテーションセンター(以後,センターと略す)を中心に,最近4年間に正常圧水頭症と診断された17例に18回のシャント手術を行なった,このうちの12例にはanti-siphon valve(ASV)を使用した.全例の手術成績についてのべ,その中の改善例のうちの2例の経過を詳細に報告し,本症に対する手術適応について考察したい.
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