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症例
広汎な頭蓋骨欠損のみられたvon Recklinghausen病の1例
著者: 藤井徹1 前川潔1 栗山剛1 西口孝2 石井享3
所属機関: 1和歌山赤十字病院脳神経外科 2和歌山県立医科大学脳神経外科 3和歌山赤十字病院病理部
ページ範囲:P.285 - P.290
文献購入ページに移動von Recklinghausen病にみられる骨異常は珍しくない.しかし頭蓋骨の異常は比較的稀である.頭蓋骨の異常としては主として蝶形骨の欠損であり,次いで後頭部頭蓋縫合に一致してみられる骨欠損である.その他の部位についての欠損は非常に稀である.われわれは頭蓋骨の種々な部位に骨欠損があり,しかも部分的に広範な骨欠損のみられた興味あるvon Recklinghausen病の1例を経験した.さらに経時的に4年間にわたって観察し,骨欠損の拡大進行している部位を確認しえた.最近CTscanによりこの拡大部位に一致してhigh density areaがみとめられ,手術を施行,組織学的にも同部位のneurofibromaを証明した,本症例では,一次性と二次性の骨変化が考えられた.ここに本症例を報告し,文献的に考察をおこなう.
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