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研究
CT再構成法による前額,矢状面像の有用性—下垂体部病変の診断
著者: 塚本泰1 永宗明仁1 近藤達也1 吉益倫夫12 吉岡真澄1 藤井恭一3
所属機関: 1国立病院医療センター脳神経外科 2現籍・厚生年金病院脳神経外科 3国立病院医療センター放射線科
ページ範囲:P.331 - P.337
文献購入ページに移動コンピュータ処理によるX線軸位横断々層装置(以下CT scan)は1972年イギリスで開発されて以来頭蓋内疾患,特に脳腫瘍の診断に画期的な進歩をもたらし,またこの検査の侵襲の少なさを考えると患者にとって大きな恩恵をもたらしたことは言を待たない.
しかし多くのCTスキャン装置は主として脳横断面撮影法(transverse tomography)を中心に開発されたため,頭蓋骨その他の構造の入りくんでいる頭蓋底部の診断には不向きであった11),この短所を克服するため,頭位を変えて前額面像を得る方法9,10,13,15),髄液腔に陽性造影剤を注入する方法4)等が試みられている。われわれは横断面像の再構成により前額面,矢状面像を得,診断の助けとしておりこの方法による頭蓋底部とくに鞍近傍腫瘍の描出能につき検討する.
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