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Flowcytometry
著者: 高倉公朋1
所属機関: 1東京大学脳神経外科
ページ範囲:P.743 - P.746
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
分裂,増殖を行うすべての細胞を取り扱う生物学の分野では細胞の生長解析,とりわけその核酸量(DNA量)を正確,かつ迅速に測定することが重要である.
従来この種の研究は顕微分光光度計が利用されて,1個1個の細胞について顕微鏡下で測定を行っていたが,これはきわめて能率の悪い測定法であった.また腫瘍細胞の生長解析を行うに当っては,3H thymidineを使ってautoradiographyでDNA合成期(S期)にある細胞へのisotopeの取り込み実験からS期細胞比率を求め,顕微鏡下で分裂期(M期)にある細胞数を測定して,これらの結果をもとに細胞の生長解析を行ってきたのであるが,G1期,G2期の細胞を直接計測することはできなかった.
分裂,増殖を行うすべての細胞を取り扱う生物学の分野では細胞の生長解析,とりわけその核酸量(DNA量)を正確,かつ迅速に測定することが重要である.
従来この種の研究は顕微分光光度計が利用されて,1個1個の細胞について顕微鏡下で測定を行っていたが,これはきわめて能率の悪い測定法であった.また腫瘍細胞の生長解析を行うに当っては,3H thymidineを使ってautoradiographyでDNA合成期(S期)にある細胞へのisotopeの取り込み実験からS期細胞比率を求め,顕微鏡下で分裂期(M期)にある細胞数を測定して,これらの結果をもとに細胞の生長解析を行ってきたのであるが,G1期,G2期の細胞を直接計測することはできなかった.
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