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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科7巻8号

1979年08月発行

文献概要

研究

脳膿瘍に関する研究(第5報)—内頸動脈閉塞症に続発した脳膿瘍

著者: 谷藤誠司1 村木信子1 加川瑞夫1 喜多村孝一1

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科

ページ範囲:P.773 - P.777

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Ⅰ.はじめに
 血行性・転移性脳膿瘍の原因として,従来,菌血症,敗血症が主な原因として挙げられているが,これらから如何にして,脳膿瘍が形成されるかについては未だ不明な点が多い.
 Molinari4)らは実験的に塞栓により脳軟化巣を作り,頸動脈から細菌を注入して脳膿瘍を作成することに成功している.この事実は,脳循環に菌が迷入するだけでなく,塞栓子による脳の虚血巣が生じることが脳膿瘍の発生に必要であることを示唆している.このことから,血行性脳膿瘍の発生には,宿主側に脳の虚血巣の存在が必要な因子の1つと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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