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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科7巻8号

1979年08月発行

文献概要

症例

交叉性失語のCT像

著者: 兵頭明夫1 牧豊1 中川邦夫1 榎本貴夫1 秋本宏1

所属機関: 1筑波大学脳神経外科

ページ範囲:P.791 - P.796

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Ⅰ.緒言
 Bramwell3)により初めて報告された交叉性失語とは,利き手と同側の脳半球の障害により生じた失語であるが,純粋な右利きの交叉性失語の報告例はかなり稀であり,本邦においても,井村ら8)によって第1例が報告されて以来,局在の明らかな症例は10例に満たない.現在までの報告例は主として剖検でその局在を確認しているが,失語症状を呈している時期との時間的ズレの存在は,その結論に微妙な影響を与えているかもしれない.近年CTスキャンにより,症状を呈した時期との時間的距離なしに,剖検所見にほぼ準じた所見で得ることができるようになり,失語症のCT上の局在に関する報告も散見されるようになった6,14).最近われわれは,右利きの交叉性失語の症例を経験したので,そのCT像に検討を加えて報告するとともに,若干の文献的考察を加えて,右利きの交叉性失語のCT像について検討する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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