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症例
内頸動脈閉塞を伴う多発脳動脈瘤の2例—外科治療上の問題点
著者: 佐山一郎1 伊藤善太郎1 中島健二1 大田英則1 鈴木明文1 小林恒三郎1
所属機関: 1秋田県立脳血管研究所脳神経外科
ページ範囲:P.797 - P.804
文献購入ページに移動総頸動脈または内頸動脈結紮によって一部の脳動脈瘤治療がなされてきたことは周知の事実である.しかし硬化性病変による内頸動脈狭窄または閉塞例において,逆に脳動脈瘤が存在し破裂した症例が報告されている14).著者らは一側の内頸動脈閉塞と破裂脳動脈瘤をもつ多発性脳動脈癌例2例に動脈瘤直達手術と閉塞側浅側頭動脈(STA),中大脳動脈(MCA)吻合術を施行する機会を得た.
これらの症例の経験をもとにWillis輪発達様式と瘤発育および破裂の関係,瘤破裂後の頭蓋内環境や脳血管攣縮などによる脳血行動態の変化が内頸動脈閉塞下でどのように加重されるかなど,これらの症例の病態とそれに基づく外科治療上の問題点を文献的考察を加えて述べたい.
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